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ヒプノセラピー事例 モヤモヤ感/緊張感/自己否定

セラピールームがじゅまる ヒプノセラピスト&ヒプノコーチの丸山です。

 

今回は、催眠を利用した心理療法であるヒプノセラピーの様々な事例を書いていきます。

自覚できていない部分、つまり、無意識の領域にある制限やネガティブな感情というのは、意識的になんとかしたい!

と思っていても、なかなか消えてはくれません。

 

・好きなのに(嫌いなのに)言えない

・やりたいけど進めない

・やらなければいけない

・こうあるべき

・自分には価値がない

 

自分の中にある信念や思い込みの強さによって、人生は創られていきます。

 

嫌な体験や恐怖、恥ずかしさ、それらを再び味わいたくないという防衛本能。

そして、実は問題のある悩みを持っていたいという見えないメリットも見えてきたりします。

自覚しづらい部分なので、本当はどんな感情を感じているのか?どう生きていきたいのか?

 

心をオープンにして自分の生き方を見つめなおす。

自分の中にある恐れに気づき、傷ついた過去を癒すと、極度に自己否定することや、

悲観して物事を見ることが少なくなっていきます。

 

催眠についての説明はこちらを参照ください。

クライアントの許可を頂いたものを、事例として紹介します。


昔からよくわからないモヤモヤ感がずっとあった。対人関係では緊張しやすいし、取り繕っている自分を好きになれない。この先一人で生きていけない気がする。こんな自分から抜け出したい。

30代女性 

 

面談での相談内容

 

人に対してビクビクしてしまう。

職場で自分への対応が他の人とは違う苦手な人がいる。

その人の前では緊張しやすく、仕事が終わるとその日の出来事を振り返り、自分を責める毎日。

緊張や後悔から不眠や食欲不振が続き、仕事でのミスも多くなっていく。

明るい人が羨ましい。

子供の頃から「いつもモヤモヤする感覚」があり、のびのびと過ごせない。

自分なんて...自分を好きになれない...常にそう思う。

取り繕っている自分を、良い人間だとは思えない。

何年も同じようなことを悩み、変えられない自分。

何かが不満で、根底を探ってみたい。

もう少し自己表現できるようになれたら。

 

お話を聞いていく中で、恐怖心と傷心、怒りもあるが

色んな感情があってよくわからない状態とのことでした。

そこで、その恐怖心からくる考え方や行動に、何かしらのメリットが隠れている

ということを知る必要もあったため、セッション前にワークをしてもらいました。

 

○自己主張が出来ない⇒目立たなければ人から悪意を向けられないで済む

○話すのが苦手⇒人の気分を害すと嫌われる

○評価を気にする⇒ターゲットにされない

○精神的に自立できない⇒繋がりを求めてる、誰かの一言に救われる

○わかって欲しい気持ちが大きいのに言えない⇒注目されないを実感しなくて済む

 

理由があってやっている行動なのだと把握するだけでも、自分の問題や課題を再確認できます。

 

「私は人に好かれるような人間じゃない。誰も私に関心をもっていない」

 

モヤモヤした感情が何なのか?そして、その制限のきっかけとなった出来事とは?

 

 

年齢退行

 

窓もない薄暗い部屋の中に、独りでいるイメージが出てくる。

そこにいる感覚を感じてみてくださいと伝えると、寂しいという感情と共に泣き出した。

ずっとひとりで、辛いことも言えなくて、誰も見てくれなくて辛かった。

 

(誰に一番見てもらいたかったか?)

お父さんとお母さん。でも、助けてくれなかった。

辛い気持ちをわかってもらいたかったけど、ずっとずっと一人で我慢していた。

 

(幼いころのあなたは、どうして言えなかった?)

親がガッカリするから。わたしのことを良く思わない気がして。

 

そう思ってしまうきっかけとなった場面へ移行

 

幼いころから静かな性格で、学校では友だちが少なかった。

あいつは暗い奴だ。そんなことも言われた。

孤独な学校生活。友達が作れなくて、母はそのことが心配で父に相談したようだが、

父は面倒くさそうにしていて母と口論になった。

二人ともよくない雰囲気になってしまって、すごくみじめな気持ちになった。

 

お父さんはいつも面倒くさそうにしてる。

だから今でも何を話したらいいかわからないし、会話が少ない。

お母さんは私のことを学校の先生から聞いていて気に病んじゃっている。

その時はひたすら我慢して見過ごすしかなかった。

 

寂しいという感情が強くて、お父さんに受け入れられていない感じ。

自分で負い目を感じている。親に負担をかけてしまうから弱い部分を見せたくない。

 

(この感情に気づいていましたか?)

ここまで抑えていたのは気づかなった。

 

インナーチャイルドとポジションチェンジ ※一部省略しています

 

(幼いころの自分を目の前にして感じること)

ずっと我慢して、周りの人に頼れなくてかわいそうだなと感じる。

 

(大人になったあなたはこの子にどうしてあげたい?)

我慢させたくない。そばに居てあげたい。

 

(幼いころの自分が訴えていること)

関心をもって欲しい。

 

父との対話をする

 

(お父さんに伝えたいこと)

もっと関心を持ってほしかった。

 

(お父さんから感じ取れるメッセージ)

仕事で疲れて余裕がなかった。大事には思ってる。それをうまく表現できなかった。

自分自身も昔から感情を出すことがあまりなかった。愛がよくわからない。

妻からそういう話を聞かされるのが嫌で、面倒くさくて、そこから逃げたかった。

 

(それを聞いてどう感じた?お父さんから何を学んだ?)

表現をしない部分はお父さんと自分は似ている。

もっと自分の思っていることを伝えないと相手には伝わらないんだなと感じた。

親に対してこうして欲しかったという気持ちが強くて、今もそう感じている。

 

(精神的に自立しないでいるというのは、両親とコミュニケーションをとりたいという部分に繋がっていますか?)

そうですね。そう思います。

 

インナーチャイルドを癒し、過去の体験から気づいた事を学びにしてもらいます

 

(感じたことや学びになったことは?悪い面だけではなく良い面にも目を向けてみましょう)

感情を押さえ付け過ぎないように表現したり、自分から自分のことを相手に伝えるために働きかけてみる。

相手から「して欲しい」ばかり思っていた。相手にも寄り添えるようにしていきたい。

相手に嫌われたりするのが嫌で、どうしても勇気をもって発言できなかった場面が多かったので、

もう少し怖がらずに意見を言えるようになりたい。

 

(それを心がけていくと、今よりもどう良くなっていきますか?)

家でも職場でも肩の力を抜いて過ごせている。

自分なんかという思いが強かったけど、あまりそういうのを感じずに生きていけるような気がする。

 

最後に暗示として今日決めたことを声に出してもらい、セッションを終了

 

振り返りでのお話

 

視覚的にハッキリと見えたわけではないが、感情がものすごく溢れてきた。

両親が口げんかしているときの自分の感情や感覚はとてもハッキリとしていた。

蓋をしていた感情や思いに気づけて良かった。

 

 

子供の頃に捉えてしまったことを、大人になった今も持ち続けていることが役に立たないのであれば手放してみる。

怖いものは怖いので、嫌われたくないという思いはあると思いますが、現状や事情を話す感じで大丈夫。

 

まずは自分の感情を素直に感じてあげる。

そして、嫌だと思っても断らないでいるということは、どんどん相手をつけあがらせてしまうことにもなるので、

意見を言えるようになるといいですね。相手は受け入れてくれると思ってしまいます。

このようなことをお話させていただき、できることから取り組んでいくという習慣づけをしてもらっています。

 

その後の様子や変化

 

苦手意識のある方に対しては、やはり反射的に身構えてしまったり、相手の言動をネガティブな方向に自分と結び付けて

考えてしまったりして、これまでのパターンにハマってしまう事はありました。

ただ、今まではそれが嫌でただ相手から遠ざかりたいと思っていたのですが、セッションを通して、

「そんな自分の態度が相手にも影響を与えていたのかもしれない」と考えるようになりました。

 

「自分に嫌な思いをさせるこの人が悪い」と心のどこかで決めつけていたように思います。

 

一度、凝り固まった主観を外して、もっとフラットに相手と接することで、

関係性も変わってくるかもしれないと思いました。

僅かですが、そう思えるようになったことが、自分の中では一歩前進かと思っています。

 

とのことです。

 

確かに、なるべくなら嫌な人から遠ざかりたいと思うことは自然なことです。

しかし、仕事となるとそうはいかないことも現実にはありますよね。

自分のことを好きな人もいれば、苦手だと感じる人も当然いると思っておくことで、

苦手があってもいい!と、お互いに感じられたりします。

私たちはつい、「して欲しい」「相手に変わって欲しい」と思ってしまいがちです。

自分も相手も尊重するということは、このように小さなことからでも出来るのだと

改めて教えて頂けました。今後の経過もメールにてやり取りしていきます。

 

最後まで読んで頂き、ありがとうございます!

 

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